結婚・出産などのライフイベントで医療現場を離れざるを得なくなり、現在も業務に従事していない「潜在看護師」の方は宮城県内にも大勢います。

多くの方は育児が一段落した時期を機に職場へ復帰したいと思っているものの、数年のブランクで生じた看護知識・技術への不安が「心理的な壁」となって、最初の一歩を踏み出せないでいます。

昨今、問題となっている慢性的な看護師不足を新規学卒者だけでカバーするのは現実的ではありませんし、育成には数年の年月が必要となります。

そこで注目されているのが、潜在看護師の皆さんに以前の看護知識・技術を取り戻してもらい、自信を持って職場復帰を果たしてもらうという目的で始められた「復職支援セミナー」です。

このセミナーは全国各地の看護協会、医療機関などが定期的に開催しており、その内容は施設によって多少は異なりますが、その多くは講座形式（看護過程の記録、感染症の予防、新薬の知識など）と、シミュレータ（人形）を用いた実習（バイタルサイン、採血・注射、シリンジポンプ・輸液ポンプ、褥瘡予防、電子カルテなど）の2本立てで、実践的な内容となっています。

参加者は皆さんと同じ目的をもった方ばかりですので、日常の不安や悩みも共有できますし、一緒に病院見学などをしてモチベーションを向上させることもできます。

セミナーへの参加は、看護師としての自信を取り戻すことで職場復帰への足がかりとなるだけではなく、家族にとっても妻や母親が医療機関で再び働くことで、生活環境がどのように変化するのかを前もって知るいい機会になります。

下のリストは宮城県内で復職支援セミナーを開催している、あるいは研修制度があるためブランク歓迎となっている医療機関のリスト（一部）です。